電卓をゆるく分解してみると...
分解系はやっぱりやってみたいなぁと思いつつ、「ものを大切に!」と常々教えられて育ってきた我々日本人にとってはなかなか手が出しづらい。
できる範囲でやってみる「ゆる分解」
そこで、バラバラに分解するのではなく、ちょっと中身を見てみよう、という感覚でこわれてしまってもよいものをゆるーく分解してみることに。
【ゆる分解の定義】
・これを外したらこわれるかも、元に戻せないかも、という手前でやめる
・壊れることもある。壊れてもよいものを使う
・最後は分解前の状態に戻し、動くことを確認する
ちなみに、ほとんどの電気製品は取説に「分解しないでください」と記載されています。壊れてしまうことがありますし、先のとがった部品や工具などでけがをすることもありますので充分に注意して、自己責任で行ってください。
お子様と一緒にやる場合は、ぜったいに目を離さないように注意しましょう。
電卓をゆるーく分解、中身を見てびっくり👀
私が目を付けたのは、かなり年季の入った電卓です。たぶん20年以上は使っていると思う。かなり汚れているし、他にも電卓はあるから動かなくなってもまあいいかな。
この電卓に目を付けた理由として、裏側を見ると「ねじ」がふたつ。プラスドライバーがあれば、特に苦労せずに中身を見ることができそうです。
ということで、さっそくネジを外してみました。
ネジはなくさないように小皿などに入れておくとよいです。私はお弁当用の紙カップを使いました😊
電卓の中身がこちら。
外枠いっぱいの電子基板に大きなICチップがついているのが分かりますね。
電卓って100均で100円で買えますし、もっとシンプルなのを想像してたのですが、なんだか結構すごくてビックリ( ゚Д゚)
古いものなので、最近の電卓はもっとシンプルなのかもしれません。
気になったのはボタン電池が入ってたことです。この電卓、明るい場所でしか使えないからソーラーだけだとずっと思ってたんですが、電池とソーラーのハイブリット型だったんですね。
すでに電池切れしているので、ソーラーの電気でしか動作しなかったのでしょう。
「偏光板」でおもしろい実験ができる!
液晶が外れそうだったので持ち上げてみました。ソーラーパネルの裏側にPanasonicの文字が。
液晶の上に、薄いプラスチックの板がのっていました。裏から見ると黒っぽい色をしています。調べてみると「偏光板(へんこうばん)」というもので、これを使って面白い実験ができました。
偏光板を液晶に重ねると文字があらわれます。
さらに、偏光板を裏返すと、色が反転して、黒背景に白い文字が浮かび上がります。
この偏光板で余分な光を遮断することで、文字が人間の目に届くのだそうです。偏光というのは、サングラスにも使われている技術です。メガネストアーさんの解説がわかりやすかったのでリンクをのせておきますね。
偏光レンズとは?一般サングラスとの違いを分かりやすく解説! | メガネストアー(眼鏡・めがね・コンタクトレンズ・補聴器)
身近なモノの中身が意外と新鮮だった
ちょっと練習、のつもりでチャレンジした電卓のゆる分解でしたが、思ったよりも仕組みが複雑で色々な技術が使われていることに驚きました。とても新鮮でしたし、偏光板を見つけた時には驚きもあり、さらに自分で調べて仕組みを知ることで大変勉強になりました。
100円で買えるものがこんなにすごいなんて...もっとモノを大事にしないとなぁ。
基板を外して電卓のボタンの裏も見たかったですが、がっちりと外枠にはめ込んであり、無理に外すと壊れそうだったのでここでやめることにしました。もちろん、すべて元に戻して、しっかりと動作することまで確認をしました!
これにて、電卓のゆる分解チャレンジは終了です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。